退職挨拶の菓子折りはどう選ぶ?相場・タイミング・おすすめ菓子・マナーを解説

退職挨拶の菓子折りはどう選ぶ?相場・タイミング・おすすめ菓子・マナーを解説

WANTO編集部

退職を決めて、引継ぎも行った後、最後に悩むのが退職時の菓子折り選びではないでしょうか。「できるだけ失敗せず、センスが良いものを選びたい」と考えている方に向けて、この記事では退職時の菓子折りの相場・選び方・渡すタイミング・マナーまでまとめて解説します。

退職時の菓子折りは必須?渡さないケースはある?

そもそも退職するとき、菓子折りは必ず渡すものなのでしょうか。

退職時に菓子折りを配ることは、法的に義務づけられているわけでも、社内ルールで定められているわけでもありません。

日本では、「お世話になりました」という気持ちを形にする文化が根強く、長く勤めた職場では特に自然なマナーとして受け入れられています。特に長く勤めた職場では、節目を整える行動として好意的に受け止められやすい傾向があります。

退職の背景や職場の雰囲気を踏まえて、以下のような状況を目安に判断しましょう。

菓子折りを渡すことが多い状況

  • 勤続年数が長い
  • 同僚・上司に世話になった実感がある
  • 前例として他の退職者も渡している
  • 人との関わりの多い部署(営業・総務・店舗勤務など)

菓子折りを渡さないケース例

  • 勤務期間が数週間〜数ヶ月と短い
  • フリーアドレスで人間関係が希薄
  • 小規模で誰も配っていない文化
  • 明確に贈答物禁止のルールがある

退職時の菓子折りを渡す最適なタイミングは?

菓子折りを渡すタイミングは、職場への配慮が最も表れやすい部分です。基本を押さえておくと、退職日の印象がより良くなるでしょう。

最も一般的なのは「最終出勤日の終業間際」

多くの職場では、最終日の終業前に挨拶回りをしながら配る形が自然です。その場で一言「これまでお世話になりました」と添えるだけでも、丁寧な印象になります。

配る順番は、上司→同僚→その他関係者の流れがスムーズです。

全員に直接渡せない場合の対応

勤務状況によっては、最終日に全員と顔を合わせられないこともあります。その場合は、できる範囲で個別に渡したうえで、以下のような形で渡すと無理なく丁寧さを保てます。

  • 休憩室や共有スペースにまとめて置く
  • 「お世話になりました」のメモを添える

勤務形態によって時間帯を調整する

時短勤務やパート勤務の人が多い職場では、昼休み明けの時間帯に配ると受け取ってもらいやすくなります。相手の勤務時間に配慮して時間帯を選ぶとよいでしょう。

退職時に配る菓子折りの相場

退職時に配る菓子折りの予算は、一人あたり100〜200円前後が一般的です。

特別な事情がない限り、高価なものを選ぶ必要はありません。感謝の気持ちを伝えることが目的であり、贈り物そのものの価格は重視されるものではありません。高価すぎるものは却って気を使わせてしまうので、高くても 一人500円程度に抑えておくと無難です。

重要なのは「個数」を見誤らないこと

予算以上に注意したいのが、必要な数の見積もりです。想定人数ぴったりにしてしまうと、欠勤の人や近い部署の同僚分が不足しがちです。

  • 基本は「部署人数+5〜10個」程度を追加
  • 小規模の会社(20人未満)の場合は、従業員全員分を用意するのが安心

少し多めに準備しておくことで柔軟に対応できます。

ネットでも買いやすい!おすすめの菓子折りジャンル

退職時に配る菓子折りは、以下の三点を意識して選びましょう。

  • 個包装で配りやすい
  • 日持ちする
  • 年齢や好みを問わず受け入れられやすい

ここからは、退職時の菓子折りにも選ばれやすいジャンルを紹介します。百貨店やECサイトで手に入りやすいものなので、準備時間が限られているときでも選びやすいものをセレクトしました。

低予算でも高級感◎定番のラングドシャ系クッキー

ラングドシャは薄焼きのクッキー生地を使った洋菓子で、サクッとした軽い食感が特徴です。知名度の高い商品が多く、「誰でも知っていて受け入れやすい」「個包装」という特徴が退職時の菓子折りにも向いています。

価格帯が幅広いため、1個あたり100〜300円台でも十分品質のよい商品を選べることも大きなメリットです。

万人受けで失敗しにくいマドレーヌ・フィナンシェ

マドレーヌやフィナンシェは、比較的日持ちがよく、常温保存できる焼き菓子として人気があります。

甘さの好みがわかれにくく、オフィスでの配り菓子としても定番です。有名パティスリーや製菓ブランドの商品は、パッケージの印象も良く、退職時の贈り物として安心して選べます。

配る人数が多い職場に便利なシリアル・ナッツ系サンドクッキー

シリアルやナッツを使ったサンドクッキーは、いろんな年代の方にも選ばれています。リーズナブルな価格帯のものや大容量パックのものも多いため、30〜50個をまとめて用意したい場合にはおすすめです。

年配の多い職場で喜ばれやすい米菓・海鮮せんべい

甘い菓子を控える人や年配層が多い職場では、せんべいなどの米菓が安定した人気です。塩味・醤油味・海鮮風味など味の幅も広く、お茶請けとして配りやすく日持ちしやすい点もメリットです。

■特別感を演出したいときはブランドチョコレート菓子

個包装のチョコレート菓子は、退職時の菓子折りとして喜ばれるジャンルのひとつです。ブランド力の強い商品は、受け取った側にも良い印象が残りやすいでしょう。

ただし、以下のような点には注意してください。

  • 高予算になりやすい
  • 夏場は溶けやすい

【知っておきたい】退職菓子折りに関するQ&A

退職時の菓子折りで、よくある疑問を紹介します。

Q. のし・メッセージカードは必要?

のしは基本的に不要です。退職時の菓子折りは「お世話になりました」の気持ちを軽く伝える位置づけであり、慶事ではないため、正式なのしを付けると形式ばりすぎる場合があります。

最近では退職メッセージ入りの個包装菓子やミニカード付きの商品も多いため、気持ちを添えたい場合に活用しましょう。

Q. 上司や特にお世話になった人へ個別ギフトは必要?

必須ではありません。ただし、特別にお世話になった相手がいる場合は、個別ギフトを無理のない範囲で選びましょう。「あくまで気持ち」の延長として贈ると相手にも気を使わせません。

渡す際は、できれば周囲に人がいないタイミングを選ぶと、相手にも気を使わせずに自然にわたすことができます。「お世話になりました。ほんの気持ちです」とひと言添えるだけで十分丁寧に伝わります。

Q. 取引先や社外の人にも菓子折りを配る?

原則不要です。退職時の挨拶は、社内に向けたものとされるのが一般的なビジネスマナーです。

取引先に対して何か伝えたい場合は、退職前後にお礼のメールを送るだけで十分です。菓子折りの持参は、相手に負担を与えることもあるため避けるほうが無難です。

退職時は失礼のない菓子折りで新しい一歩へ

退職は、これまでお世話になった人たちへ感謝を伝えるひとつの節目です。菓子折りは義務ではありませんが、心を込めて選んだ一品は、あなたの印象を最後まで丁寧に伝えてくれるでしょう。

・個包装で日持ちするものを選ぶ ・相場は1人あたり100〜200円 ・職場の慣習に合わせて渡す ・のしは基本不要 ・特別にお世話になった人には、さりげない個別ギフトも可

菓子折り選びを最後のコミュニケーションとして楽しみながら、次のステップへ自信を持って進んでください。

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