お歳暮は関西ではいつからいつまで?関西に贈るお歳暮の時期やマナーを解説
WANTO編集部お歳暮を贈る時期は、地域によって少しずつ異なるのをご存じですか?早すぎても気が早い印象に、遅すぎてもマナー違反に見えてしまうこともあります。特に関西では、お歳暮を送り始める時期について独特な慣習があります。
この記事では、関西のお歳暮に関するさまざま疑問に答えながら、関西のお歳暮の正しい時期・マナー・遅れた場合の対応方法をわかりやすく解説します。
関東との違いや贈り方の注意点もあわせて紹介するので、今年のお歳暮選びにぜひ役立ててください。
関西のお歳暮の時期はいつ?
関西でお歳暮を贈る時期は、12月13日〜12月20日ごろまでが目安とされています。
この時期は、年末行事のひとつである「正月事始め(しょうがつことはじめ:12月13日)」に合わせてお歳暮のやり取りを始める風習が由来です。
「正月事始め」は新年の準備を始める日
古くから「正月事始め」は新しい年を迎える準備を始める日とされ、歳神様(としがみさま)を迎えるための掃除や門松の飾り付けなど新年の準備を行ってきました。この日を境に贈るお歳暮は、「一年間の感謝を伝え、新しい年も良い関係を」という意味を込めた、まさに節目の挨拶です。
地域によるお歳暮を贈る時期の違い
お歳暮を贈る時期は、全国一律ではありません。同じ日本でも、地域によって気候や年中行事の習慣が異なるため、贈るタイミングに少しずつ差があります。
関東は新暦基準で早め、関西は旧暦の風習に由来するため遅めとされています。また、関東では商業活動が早く始まる傾向があり、12月初旬〜20日ごろが一般的です。
その他の地域にも特徴があります。
北海道や東北地方では雪の影響を考慮し、配送が滞る前の12月上旬に贈るケースもありますが、基本的には12月10日〜20日ごろが主流です。中部・北陸・九州も同様に12月10日〜20日ごろが基本となります。
一方、沖縄地方は他の地域よりも期間が長く、12月1日〜25日ごろまでに贈る家庭が多いようです。
このように地域差はあるものの、いずれの地域でも共通して大切なのは「年内に感謝の気持ちを伝えること」。特に遠方へ贈る場合は、予定していた日時より遅れてしまわないように、天候や配送状況も踏まえて、余裕を持って手配すると安心です。
| 地域 | 期間 |
|---|---|
| 関西地方 | 12月13日〜12月20日ごろ |
| 関東地方 | 12月初旬〜12月20日ごろ |
| 沖縄地方 | 12月1日〜12月25日ごろ |
| その他の地方(北海道・東北・中部・北陸・九州) | 12月10日〜12月20日ごろ |
その他の地域のお歳暮の時期について、詳しくは下記の記事をご覧ください。
北海道のお歳暮はいつからいつまで?北海道向けお歳暮時期・マナー・配送完全ガイド
お歳暮はいつからいつまでに贈る?関西・関東・九州 地域別のタイミング
お歳暮を贈る相手と自分の住んでいる地域が違う場合は?
贈り主と受け取り側が別地域の場合は、受け取る側の地域に合わせるのがマナーです。
たとえば東京から大阪の上司に贈る場合は、関西の習慣である12月13日〜12月20日着を目安にしましょう。逆に、大阪から関東に贈る場合は、12月初旬〜12月20日ごろに送っても問題ありません。
関西のお歳暮はいつから贈ってもいい?
関西では、12月13日(正月事始め)以降に贈るのが基本です。これより早い時期に贈ると、相手によっては「まだ早い」と感じられる場合もあるため注意が必要です。
関西の多くの百貨店でも、この日以降をお歳暮シーズンの開始として設定しています。
早すぎるお歳暮はマナー違反?
12月上旬(10日以前)にお歳暮を贈るのは、関西では「慌ただしい印象」を与えることがあります。特に年配の方やビジネス関係では、「時期をわきまえていない」と受け取られかねません。
関西宛のお歳暮は12月13日以降に到着するように調整するのが無難です。早めに手配する場合は、配達指定を12月13日以降に設定しましょう。
関西のお歳暮はいつまでに贈るべき?
関西では、12月20日ごろまでに相手のもとへ届くように贈るのが理想的です。この時期を過ぎると、年末の仕事納めや大掃除などで相手が忙しくなり、落ち着いて受け取れない可能性があります。
また、配送業者も12月下旬になると年末繁忙期に入り、天候による遅延も起きやすくなるため、余裕をもった発送スケジュールが大切です。
年末は何かと慌ただしい時期なので、相手のスケジュールを考えながら受け取る側にとって負担のないタイミングを選びましょう。
年内に間に合わない場合の対応
お歳暮が年内に間に合わない場合、表書きを変更して時期に合った形で贈るのがマナーです。年が明けてから贈る場合は、「お歳暮」ではなく「御年賀」または「寒中見舞い」と書き換えましょう。
お歳暮は感謝を伝える贈り物であり、少し時期を過ぎたとしても丁寧に対応すれば問題ありません。
関西の御年賀
「御年賀」は、新年のご挨拶として贈る品です。
贈る時期は「松の内(門松などの正月飾りのある期間)」と呼ばれる期間で、関西では新年を迎えてから1月15日ごろまでが目安とされています。
一方、関東では松の内が1月7日までの地域が多いため、日付を間違えないよう注意しましょう。
関西の寒中見舞い
「寒中見舞い」は、一年で最も寒い時期に、相手の健康や近況を気遣うために贈る挨拶です。
**関西では、松の内が明ける1月16日から立春(2月初旬)**に合わせて贈るのが一般的な習わしです。
お歳暮や御年賀の時期を過ぎても感謝の気持ちを伝えたいときや、相手が喪中の場合のご挨拶としても適しています。
関西のお歳暮マナー:のし紙・掛け紙・包装
関西では「内のし(包装紙の内側にのしをかける)」が一般的です。控えめで上品な印象を与え、相手への心遣いを重んじる関西らしい贈り方といえます。また、宅配便などで贈る際に、のし紙が汚れたり破れたりするのを防げるという実用的なメリットもあります。
一方、関東では「外のし」が多く使われます。これは、贈り主の名前を一目で確認できるようにするためで、ビジネスシーンや来客時に贈り物を手渡す場合などに適しています。
贈る相手の地域や状況に合わせて「内のし」「外のし」を使い分けることで、より丁寧で印象の良い贈り方ができます。
水引は「紅白の蝶結び」を選ぶ
お歳暮ののし紙には、「紅白蝶結び」を使用します。水引は「何度繰り返しても良いお祝いごと」を意味しており、毎年贈るお歳暮に最もふさわしい結び方です。
一度きりの出来事に使う「結び切り」とは異なり、感謝の気持ちを毎年伝えるお歳暮の性質に合っています。
のし上には「御歳暮」と記し、のし下には贈り主のフルネームを記載します。法人宛ての場合は、会社名や部署名を併記しても構いません。
のし(熨斗)の基本マナー|意味・由来・種類・現代マナーまで詳しく紹介
お歳暮を贈る相手による予算の目安
お歳暮の予算は、贈る相手との関係性やお付き合いの深さによって異なります。関西でも全国と同様に、無理のない範囲で続けられる金額が好まれます。
一般的な目安としては次の通りです。
- 家族・親戚・友人など個人宛て:3,000円〜5,000円前後(気持ちが伝わりやすく、毎年続けやすい価格帯)
- 上司・取引先などビジネス関係:3,000円〜10,000円程度(品質やブランドにも気を配り、相手に失礼のない印象を意識する)
高すぎる金額は、かえって気を遣わせてしまうこともあります。相手の立場や関係性に応じて、心が伝わる範囲の金額を意識するのがポイントです。
お歳暮の相場にもう迷わない!親戚・両親・取引先へのお歳暮相場とマナーを徹底解説
関西でお歳暮を渡すときに注意したい点
お歳暮を贈る際には、時期やマナーだけでなく、相手の状況や季節特有の事情に配慮することも大切です。特に年末は仕事や私生活が慌ただしく、贈り物を受け取るタイミングや気持ちに細やかな思いやりが求められます。
関西では、礼儀や思いやりを大切にする文化が根づいており、さりげない気配りが良い印象につながります。
相手の予定に配慮して配送日を設定
年末は不在が多くなるため、配送日や時間帯を指定しておくことが大切です。
取引先へ贈る場合は、遅くても仕事納め前(12月28日ごろまで)に届くように調整し、個人宛ての場合は、相手の在宅時間を考慮して配達時間を設定すると安心です。
また、配送業者は12月中旬から繁忙期に入るため、指定日の1週間ほど前には発送を完了しておくのが理想的です。天候や交通状況によって遅れが生じることもあるため、少し余裕を持ったスケジュールで準備しましょう。
喪中のお歳暮は控える?
相手が喪に服している時期には、華やかさを感じさせる贈り物は控えるのが礼儀とされています。
お歳暮自体は感謝の気持ちを伝える行為ですが、時期や相手の心情によっては送らない方が思いやりとなる場合もあります。
とくに四十九日が過ぎる前(忌明け前)は、祝い事にあたる贈答は避けるのが一般的です。相手の状況を見て、落ち着くまでは贈る時期を遅らせるのが無難でしょう。
ただし、長年お世話になった方などへ感謝を示したい場合には、四十九日後に「寒中見舞い」として贈る方法があります。「寒中御見舞」と表書きすれば、お祝いの意味を含まず、穏やかな気遣いを伝えることができます。
喪中の贈り物マナーや具体的な贈り方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
【喪中の御歳暮マナー】何を送る?御礼状は?失礼にならない贈り方とマナーを解説
関西のお歳暮の時期に間に合うように余裕を持った準備を
お歳暮は、1年の感謝を伝える大切な行事です。関西では、12月13日ごろから20日ごろまでが目安とされていますが、準備はそれより少し早めに始めるのがおすすめです。贈る品を選び、配送の手配を整えておけば、慌ただしい年末でも落ち着いて贈ることができます。
また、相手の地域や立場、状況に合わせて贈り方を工夫することで、より心のこもったご挨拶になります。余裕をもって準備を整え、関西らしい品のある贈り物で感謝の気持ちを届けましょう。