のし袋の書き方|慶事・弔事別の表書き、中袋の基本マナー

【図解】のし袋の書き方|慶事・弔事別の表書き、中袋の基本マナー

WANTO編集部

お祝い事や法事など、急に必要になるのし袋。いざ書こうとすると、水引の種類や名前の書き方、お札の向きなど、細かいマナーに迷ってしまうことはありませんか。

この記事では、のし袋の書き方を3つのステップでわかりやすく解説します。慶事(お祝い)と弔事(お悔やみ)の違いがひと目でわかる早見表も用意しました。

迷わず準備できる!のし袋の書き方3ステップ

のし袋の準備は、主に「選ぶ・書く・入れる」の3つの工程にわかれます。

ステップ1. 用途にあったのし袋を選ぶ

まずは贈り物の名目に合わせて、適切なのし袋を選びます。ここで最も重要なのが、袋にかかっている飾り紐「水引(みずひき)」の種類です。水引の結び方にはそれぞれ意味があり、間違えると相手に失礼な印象を与えてしまうため注意が必要です。

蝶結び(花結び)|何度も繰り返したいお祝いに

蝶結び(花結び)

結び目が解けても何度も結び直せることから「何度あっても嬉しいお祝い事」に使用します。出産や入学、新築、長寿のお祝いなどが該当します。

結び切り|一度きりであってほしいことに

結び切り

固く結ばれ、二度と解けないことから「繰り返さないでほしいこと」に使用します。結婚祝いや快気祝い(全快祝い)、そして弔事全般で使われます。

あわじ結び|末永いお付き合いを願うときに

結び切り

結び切りの一種ですが、輪が互いに結び合っているため「末永いお付き合い」という意味が込められています。結婚祝いだけでなく、地域によっては弔事でも広く用いられます。

ステップ2. 表書きと名前を丁寧に書く

のし袋の正面(上包み)には、贈り物の名目である「表書き」と、贈り主の「名前」を書きます。

筆記具は「筆ペン」が基本|墨の色にも意味がある

正式には毛筆で書きますが、手軽な筆ペンでも問題ありません。ただし、ボールペンや万年筆など線が細いペンは避けましょう。墨の色は用途によって使い分けます。

お祝い事(慶事) 濃くはっきりとした黒
お悔やみ事(弔事) 薄墨(うすずみ)

【慶事】お祝い事の表書き例

水引の上段中央に、用途に合わせた名目を書きます。

お祝い事の表書き
結婚のお祝い 寿/御結婚御祝
出産のお祝い 御祝/御出産御祝
その他のお祝い 御祝/御入学御祝/御新築御祝 など

※「寿」は主に婚礼用です。

【弔事】お悔やみ事の表書き例

お通夜や葬儀では、宗教や時期によって書き方が異なります。仏式の場合、四十九日法要前に渡す香典・お供物には一般的に「御霊前」を使います。

ただし浄土真宗では、亡くなるとすぐに阿弥陀仏の浄土に往生し、仏になる(「往生即成仏」)と考えます。そのため、香典の表書きに「御霊前」を用いず、「御仏前」や「御香典」などを使うのが一般的です。宗派が不明な場合は「御香典」と記すとよいでしょう。

お悔やみ
四十九日前 御霊前
四十九日以降 御仏前
宗派を問わない 御香典/御香料

※キリスト教式では「御花料」、神式では「御玉串料」と書くのが一般的です。迷った場合は、宗教を問わず使える「御香典」とすると安心です。

名前の書き方(個人・連名・大人数)

1名で送る場合 中央に氏名を書く
夫婦連名 中央に夫の氏名、その左側に妻の名のみを書く
3名まで 右側から順に「立場が高い人(目上)」から並べて書く
立場に違いがない場合は、右から五十音順に並べて書く
4名以上 代表者の名前を中央に書き、その左下に少し小さく「外一同(ほか いちどう)」と添える。全員の名前は別紙(白い和紙など)に書き、中袋に同封する

ステップ3. 中袋(中包み)にお金を入れる

お金を入れる「中袋」にも、書き方のルールがあります。これは、受け取った側が後で整理する際に「誰から、いくら頂いたか」を正確に把握するための大切な配慮です。

金額は大字(旧字体)で書く

金額の改ざんを防ぐため、普段使う漢数字ではなく「大字(だいじ)」を用いるのが一般的です。

中袋 書き方
金額 書き方
1万円 金 壱萬圓
3万円 金 参萬圓
5万円 金 伍萬圓
10万円以上 金 拾萬圓(最後に「也」を付ける流儀もあり)

お祝いの場合は肖像画が「表・上」に来るように入れる

お祝いの際は新札を用意します。中袋の表側に対し、お札の肖像画が「表・上」に来るように入れます。

御祝 お札の入れ方

お悔やみの場合は肖像画が「裏・下」に来るように入れる

お悔やみの際は旧札(または新札に一度折り目をつけたもの)を使います。肖像画が中袋の裏側を向き、かつ「下」に来るように入れます。

不祝辞 お札の入れ方

中袋を上包みで包む

すべて書き終えたら、最後は上包みで中袋を包みます。ここでも、慶弔で「重ねる順番」が異なるため注意が必要です。慶事の場合は「下の折り返し」を外側に重ね、弔事の場合は「上の折り返し」を外側に重ねます。

持ち運ぶときは袱紗(ふくさ)を使う

のし袋は、汚れや水引の崩れを防ぐため袱紗に包むのが正式です。購入時の外袋(透明袋など)は、基本的に外して渡すと丁寧です。

お祝い事 赤、桃、オレンジなどの暖色系
お悔やみ事 紺、緑、灰などの寒色系

【早見表】慶事・弔事の書き方・マナー比較

最後に、これまでの内容を比較表にまとめました。準備の最終チェックにご活用ください。

項目 慶事(お祝い事) 弔事(お悔やみ事)
水引の種類 蝶結び / 結び切り(紅白・金銀) 結び切り(黒白・双銀)
墨の色 濃い黒 薄墨
お札の状態 新札 旧札(または折った新札)
お札の向き 表向き・肖像画が上 裏向き・肖像画が下
裏の重ね方 下側が外 上側が外
袱紗の色 暖色系(赤、桃、紫など) 寒色系(紺、緑、紫など)

※薄墨は通夜・葬儀など急な弔事で使うのが一般的であり、四十九日法要以降など事前に予定がわかる法要では、濃い墨を用いるケースもあります。

のし袋の書き方を3ステップで確認

のし袋の書き方は、一見すると複雑に感じるかもしれませんが、本記事で紹介した3つのステップを参考に、ぜひ心を込めて準備してみてください。あなたの丁寧な心遣いは、きっと相手にも真っ直ぐ伝わるはずです。

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