香典返しののし(掛け紙)|表書き「志」・水引・名入れ・内のし外のしの選び方
WANTO編集部香典返しには、右上ののしが付いていない掛け紙を使います。水引は黒白の結び切り(関西など西日本では黄白も多い)、表書きは「志」が基本で、水引の下には喪主の姓か「〇〇家」を書きます。仏式なら四十九日(地域によって三十五日)の忌明け後に、挨拶状を添えて贈ります。(参考:高島屋:弔事(仏式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
香典返しの掛け紙(早見)
- 掛け紙:のしのないもの。蓮の柄は仏式だけ
- 水引:黒白の結び切り。西日本では黄白も多い
- 表書き:「志」。関西は「満中陰志」が一般的
- 名前:喪主の姓のみ、または「〇〇家」
- 掛け方:配送なら内のし。挨拶状を添える
- 時期:忌明け後。仏式は四十九日、神式は五十日祭のころ
香典返しには「のし紙」ではなく掛け紙を使う
のしは、もとはあわびを干した「のし鮑」で、生ぐさものを添えたしるしでした。弔事(仏教)では生ぐさものを断つ、引き伸ばしたくないという意味から、のしを付けません。そのため香典返しには、のしのない掛け紙を使います。(参考:高島屋:熨斗(のし)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))

蓮の花が印刷された掛け紙は仏式に限られます。神式やキリスト教式の香典返しには、蓮の柄のない掛け紙を選びます。(参考:高島屋:弔事(仏式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
水引は黒白の結び切り、地域によって黄白
香典返しの水引は、不幸が繰り返されないようにという願いを込めて、結び切り(ま結び)を使います。色は、高島屋の案内では東日本は黒白、西日本は黄白の5本結び切りです。山陰地方は黒白の体裁とされています。(参考:高島屋:弔事(仏式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))

表書きの選び方
表書きは、宗教や地域を問わず使える「志」が基本です。関西地方では「満中陰志」が一般的で、名古屋・岐阜では「忌明志」などが使われます。地域ごとの主な表書きを、高島屋と三越伊勢丹の案内をもとにまとめます。(参考:高島屋:弔事(仏式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
| 宗教・地域 | 主な表書き |
|---|---|
| 仏式(東日本) | 志、七七日志 |
| 仏式(西日本) | 満中陰志、忌明志、中陰志関西は「満中陰志」が一般的。三十五日で忌明けにするときは「繰上満中陰志」 |
| 仏式(名古屋・岐阜) | 七七日忌明志、忌明志岐阜では三十五日に「五七日忌明志」 |
| 神式 | 志、偲び草、五十日祭偲び草 |
| キリスト教式 | 志、偲び草、感謝 |
(参考:高島屋:弔事(仏式)、高島屋:弔事(神式)、高島屋:弔事(キリスト教式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
関西で使う「満中陰志」の意味や贈る時期は「満中陰志(まんちゅういんし)とは?意味と贈る時期・掛け紙の書き方・金額の目安」で詳しく紹介しています。
「志」の意味や、「寸志」「粗供養」など似た表書きとの違いは、次の記事で詳しく紹介しています。
名前は喪主の姓か「〇〇家」
水引の下には、喪主の姓だけを書きます。名古屋や岐阜では「〇〇家」と書くのが一般的とされています。キリスト教式では、喪主の姓名か姓のみを書きます。(参考:高島屋:弔事(仏式)、高島屋:弔事(キリスト教式))

墨の濃さは、資料によって扱いが分かれます。高島屋は弔事の表書きを薄墨で書くとし、金封メーカーの佐々木紙工は、弔事でも一般的には濃い墨を選ぶが、地域や風習によって異なるとしています。品物を頼む店や、地域の慣習に合わせると安心です。(参考:高島屋:表書きの書き方、佐々木紙工:通夜・葬式・法要の金封)
内のし・外のしと挨拶状
内のしは品物に直接掛け紙を掛けてから包装する方法、外のしは包装の上から掛け紙を掛ける方法です。配送で届けるときは、掛け紙が傷まないよう内のしが一般的です。手渡しするなら、外のしでもかまいません。(参考:リンベル:内のしと外のしの違い(2025年5月28日更新))

香典返しには、忌明けの報告とお礼を兼ねた挨拶状を添えます。法要を無事に営んだこと、弔問や香典へのお礼、書面でのご挨拶となるお詫びなどを記します。(参考:三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新)、高島屋:弔事(仏式))
香典返しを贈る時期と金額
仏式では、三十五日か四十九日の忌明けに、挨拶状とともに品物を贈ります。神式は三十日祭か五十日祭、キリスト教式はカトリックの三十日目の追悼ミサ、プロテスタントの1か月後の召天記念日のころが目安です。(参考:高島屋:弔事(仏式)、高島屋:弔事(神式)、高島屋:弔事(キリスト教式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
| 宗教 | 香典返しを贈る目安 |
|---|---|
| 仏式 | 四十九日の忌明け後。地域によって三十五日 |
| 神式 | 三十日祭、または五十日祭のころ |
| キリスト教式 | カトリックは三十日目の追悼ミサ、プロテスタントは1か月後の召天記念日のころ |
(参考:高島屋:弔事(仏式)、高島屋:弔事(神式)、高島屋:弔事(キリスト教式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
金額は、いただいた香典の2分の1から3分の1くらいが一般的です。松の内の時期は避け、明けてから贈ります。三越伊勢丹は、お盆やお彼岸の時期も避けるのが望ましいとしています。(参考:高島屋:弔事(仏式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
品物は、お茶・のり・タオル・石けん・洗剤など、日常で使い切れるものが選ばれます。高島屋は、置物や、昆布・鰹節などおめでたいものに通じる品、魚や肉などの生ものを不適品として挙げています。(参考:高島屋:弔事(仏式))
当日返しをした場合
最近は、葬儀の当日に品物を渡す「当日返し(即日返し)」も増えています。香典の金額に関わらず同じ品物を渡すため、高額の香典をいただいた方には、忌明け後にあらためて品物を贈ることもあります。(参考:高島屋:弔事(仏式)、三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
香典返しの掛け紙に関するよくある質問
Q. 宗教がわからないときの表書きは?
A. 「志」にします。高島屋の案内では、仏式・神式・キリスト教式のいずれの香典返しにも「志」が挙げられています。掛け紙は蓮の柄のないものにすると、どの宗教でも使えます。(参考:高島屋:弔事(仏式)、高島屋:弔事(神式)、高島屋:弔事(キリスト教式))
Q. 忌明け後に香典をいただいたら?
A. 三越伊勢丹は、香典をいただいてから1週間〜10日後に届くよう、「志」の掛け紙でお返しを手配するとしています。金額は、いただいた額の3分の1〜半分が目安です。(参考:三越伊勢丹:香典返しはいつ贈る?(2026年7月29日更新))
Q. 香典と一緒にお供え物もいただいたら?
A. 高島屋は、花輪やお供物とともに香典をいただいた場合は、両方を含めた額の3分の1から半額程度を返すとよいとしています。(参考:高島屋:ご贈答マナーのよくある質問)
のしの基本(内のし・外のし、水引、表書き)と場面別の書き方は「のし(熨斗)の書き方・マナーまとめ」で一覧できます。


