入学祝いのお返しは必要?相場・時期・マナーをわかりやすく解説

入学祝いのお返しは必要?相場・時期・マナーをわかりやすく解説

WANTO編集部

入学祝いをいただいたあと、「お返しは必要なのか」「何もしないと失礼にあたらないのか」と迷う方は少なくありません。入学祝いは結婚祝いや出産祝いとは性質が異なり、「必ずお返しをするもの」と言い切れないため、判断に悩みやすい贈答のひとつです。

本記事では、入学祝いのお返しの相場や贈る時期、押さえておきたい基本的なマナーについて解説します。

入学祝いのお返しは必要?

入学祝いのお返しは、基本的には不要と考えられています。ただし、相手や金額によっては、お返しをしたほうがよい場合もあります。

入学祝いのお返しは基本不要

入学祝いは、子どもの成長や新たな節目を祝う意味合いが強い贈り物です。そのため、結婚祝いや出産祝いのように、形式的なお返しを前提としたものではありません。

このため、必ずお返しをする必要はないとされています。

特に、両親や祖父母など身内からの入学祝いは、「成長を祝う気持ち」として贈られることが多く、品物で返さなくても問題にならないケースが一般的です。感謝の気持ちを言葉で伝えるだけでも失礼にはあたりません。

ただし、お返しをしない場合でも、電話やメッセージでお礼を伝えたり、入学後の様子を簡単に報告したりする配慮は大切です。

お返しが必要になるケース

一方で、状況によってはお返しをしたほうがよいケースもあります。判断の目安になるのは、「誰から」「いくら」いただいたかです。

たとえば、親戚や叔父・叔母など、両親・祖父母以外の方から入学祝いをいただいた場合は、お返しをするほうが丁寧な印象になります。また、5万円や10万円など、高額なお祝いをいただいた場合も、お返しを検討するケースが多いでしょう。

ただし、この場合も「必ず半返しをしなければならない」というわけではありません。入学祝いは気持ちを祝うものなので、返しすぎるとかえって相手に気を遣わせてしまうこともあります。金額よりも、感謝の気持ちが伝わるかどうかを基準に考えることが大切です。

入学のタイミングによって異なるお返しの考え方

入学祝いのお返しは、小学校・中学校・大学など、どのタイミングの入学かによっても考え方が異なります。入学が持つ意味合いが変わるため、周囲の受け止め方にも違いが出やすいためです。

小学校入学の場合

小学校入学は、子どもにとって初めての大きな節目であり、「成長を祝う」という意味合いが強いお祝いです。そのため、祖父母や親戚からいただく入学祝いについても、お返しは不要とされることが多い傾向があります。

お返しをする場合でも、入学式の写真を添えたメッセージや手紙など、気持ちが伝わる形で十分とされています。

中学校・高校入学の場合

中学校や高校への入学は、進学の意味合いが強くなり、親戚などからお祝いをいただくケースも増えてきます。この場合は、相手との関係性や金額に応じて、3分の1程度を目安にお返しを検討すると、無理のない対応になります。

必ず品物で返す必要はありませんが、何らかの形で感謝を伝えると、丁寧な印象につながります。

大学入学の場合

大学入学は、人生の大きな節目として捉えられることが多く、入学祝いの金額も高額になりやすい傾向があります。そのため、両親や祖父母以外から高額なお祝いをいただいた場合は、感謝の気持ちをきちんと示すと安心です。

品物に限らず、本人から直接お礼を伝えたり、手紙を添えたりすることも、お返しのひとつとして受け取られます。

入学祝いのお返しの相場

入学祝いのお返しには、結婚祝いや出産祝いのような厳密な決まりはありませんが、一般的な目安とされている相場はあります。

多くの場合、入学祝いのお返しは、いただいた金額の3分の1〜半分(3〜5割)程度が目安とされています。結婚祝いでは「半返し」が基本とされることもありますが、入学祝いではそこまで厳密に考えられていないケースが多く見られます。特に高額なお祝いの場合、きっちり半返しにすると、かえって気を遣わせてしまうこともあります。

入学祝いのお返しでは、金額にこだわりすぎるよりも、感謝の気持ちがきちんと伝わるかどうかを重視するほうが、無理のない対応になります。

金額別の返礼例

いただいた金額 お返しの目安 お返しの品のポイント
1万円 3,000〜5,000円程度 お菓子やタオル、日用品など気軽に受け取ってもらえるもの
3万円 1万円前後が目安 少し質の良い食品や、カタログギフトなど
5万円 1.5万円程度
無理に半返しにせず、3分の1程度のものを意識するとよい
10万円 30,000円前後が目安 品物とあわせて手紙や写真などを添える形が喜ばれることも多い

入学祝いのお返しを贈る際のマナー

入学祝いのお返しを贈る時期と、のしの基本的なマナーについて整理します。

入学祝いのお返しを贈る時期は入学式後1ヶ月以内

入学祝いのお返しは、入学前に急いで贈る必要はありません。

入学祝いには「無事に入学できたことを祝う」という意味があるため、入学式を終え、学校生活が始まってから贈るのが自然とされています。一般的には、入学式後2週間〜1ヶ月以内を目安にするとよいでしょう。

事情により1ヶ月を過ぎてしまう場合でも、大きな問題になることはありません。その際は、品物に添えるメッセージや手紙で、「ご報告が遅くなりましたが、無事に入学式を終えました」といった一言を添えると、印象が和らぎます。

入学祝いのお返しののしの書き方と名前の入れ方

入学祝いのお返しののしの書き方

入学祝いのお返しを品物で贈る場合は、のし紙を付けるのが一般的です。

水引は紅白の蝶結びを選びます。表書きは「内祝」または「入学内祝」とするのが基本で、「入学内祝」とすると内容がわかりやすくなります。

のし紙の下段には、入学した子どもの名前を書きます。小学校・中学校では下の名前のみで問題ありません。高校・大学入学の場合は、家庭によってフルネームにすることもありますが、迷った場合は下の名前のみでも差し支えありません。

掛け方は内のしが一般的です。控えめに感謝を伝えたい入学祝いのお返しでは、郵送の場合も内のしが無難です。

のしの基本について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

のし(熨斗)の基本マナー|意味・由来・種類・現代マナーまで詳しく紹介

続柄別のお返しの選び方

入学祝いのお返しを考える際は、金額だけでなく、相手との関係性に合った品物かどうかも重要です。

祖父母へのお返しは「気持ちが伝わること」を重視

祖父母へのお返しは、金額や形式よりも、成長が感じられる内容が喜ばれやすい傾向があります。入学式の写真を添えたメッセージや、学校生活の様子が伝わる一言など、思い出として残る形が向いています。品物を贈る場合も、高価なものより、お菓子など負担にならないものを選ぶと安心です。

親戚・叔父叔母へのお返しは「無難さ」を意識

親戚や叔父・叔母へのお返しは、好みを問わず受け取りやすいものが基本です。焼き菓子や調味料、タオルなどの消耗品は定番で、失敗しにくい選択肢といえます。好みが分からない場合は、カタログギフトを選ぶのもひとつの方法です。

両親へのお返しは「伝え方」が大切

両親へのお返しは、必ずしも品物にこだわる必要はありません。子ども本人からの感謝の言葉や、手書きのメッセージなど、気持ちが直接伝わる形が喜ばれることが多いでしょう。大学入学など節目が大きい場合は、簡単な品を添えるのも一案です。

入学祝いのお返しは感謝の気持ちを大切に

入学祝いのお返しで重視したいのは、形式よりも感謝の気持ちです。両親や祖父母など身内からのお祝いは、無理に品物で返さず、きちんとお礼を伝えるだけでも十分とされることが多くあります。

一方、親戚や身内以外の方からいただいた場合や高額なお祝いを受け取った場合は、相場や時期、のしのマナーを意識した対応をすると安心です。

迷ったときは、「誰から」「いくら」「どう感じてもらいたいか」を基準に考えると、無理のない選択につながります。

ブログに戻る