
【2025お歳暮】手渡し・郵送の正しい渡し方は?注意点やNG行動も解説
WANTO編集部お歳暮は、一年間お世話になった方への感謝の気持ちを形にした贈り物です。日本では古くから続く習慣であり、単なる物品のやり取りではなく、相手への敬意や礼儀を示す大切な行為とされています。正しいマナーを理解して渡すことで、感謝の気持ちがより深く伝わります。 この記事では、御歳暮を手渡しにするのか、郵送にするのかをはじめ、紙袋の扱い方、渡すタイミングや添える一言、ビジネス・習い事シーンでの注意点まで徹底解説します。
お歳暮の基本は?渡す時期とタイミング
お歳暮を渡す時期は地域によって違いがあります。
- 関東地方:12月上旬から25日頃まで
- 関西地方:12月13日から20日頃まで
いずれも年内に届くように手配するのが望ましいでしょう。
遅れてしまった場合は「寒中御見舞」や「御年賀」として渡すのがマナーです。
お歳暮を渡すタイミングについて、詳しくはこちらの記事をごらんください。
お歳暮を直接渡すときのマナー

お歳暮を直接手渡しすることは、相手に気持ちを一番伝えやすい方法です。ここでは、手渡しする際の紙袋や風呂敷の扱い方や身だしなみ、添えるといい一言について解説します。
お歳暮を渡すときは袋・風呂敷から出す
お歳暮は紙袋や風呂敷に包んで持参しますが、そのまま相手に渡すのはマナー違反とされています。袋や風呂敷はあくまで持ち運び用です。訪問先では広げて中身を取り出し、入れてきた袋や風呂敷はきちんと畳んで脇に置くのが正式な渡し方です。
身だしなみや訪問時間に注意
訪問時の服装は、清潔感のあるスーツやジャケットが基本です。女性であれば、落ち着いた色合いのワンピースやセットアップも適しています。カジュアルすぎる服装や派手な装いは避け、身だしなみを整えてから伺うことが望ましいでしょう。
また、訪問時間にも配慮が必要です。早朝や夜間など相手に負担をかける時間帯は避け、午前10時から午後5時の間が一般的とされています。
お歳暮を手渡しする際に添えると良い一言
直接会ってお歳暮を渡すことは、自分の声や表情で感謝の気持ちを伝えられる大切な機会です。郵送ではどうしても形式的になりがちですが、手渡しであれば「一年間本当にありがとう」という気持ちを相手に直接届けることができます。
御歳暮を渡すときに添える一言は、ただの挨拶ではなく、相手との関係性を踏まえた言葉選びが大切です。
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ビジネスシーンの場合
「本年も大変お世話になりました。心ばかりの品ですが、お納めいただければ幸いです」といった丁寧な言葉が基本です。取引先であれば「御社のご支援のおかげで無事に一年を終えることができました」と具体的に感謝を伝えると、より誠意が伝わります。上司に渡す際は「日頃のご指導への感謝を込めて」と添えるのも良いでしょう。
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プライベートの場合
家族や親戚、習い事の先生などには「今年も本当にお世話になりました。感謝の気持ちを込めてお持ちしました」といった柔らかく温かみのある表現がおすすめです。友人や親しい親戚には「いつも助けていただいてありがとうございます。よろしければご家族で召し上がってください」と具体的な一言を加えると、距離感に合った自然な気持ちが伝わります。
こうした一言添えるだけで、お歳暮は単なる贈り物から「心のこもった感謝のしるし」へと変わります。大切なのは形式ばった言葉ではなく、相手に伝えたい気持ちを素直に表現することです。
お歳暮を郵送するときのマナー
近年は直接訪問するのが難しいケースも増え、郵送でお歳暮を贈ることが一般的になってきました。ただし、郵送する際にも細かなマナーがあるので、注意しましょう。
お歳暮を郵送するときののし・送り状のルール
郵送の場合、内のしが一般的です。送り状を同封し、「本年も大変お世話になりありがとうございました。来年もよろしくお願い申し上げます」といった一筆を添えると、より丁寧な印象が伝わります。送り状は手書きが望ましいですが、難しい場合は印刷でも問題ありません。
お歳暮をの熨斗(のし)ついて、詳しくはこちらの記事をごらんください。
クール便や冷蔵品を送る場合の注意点
食品や生鮮品をお歳暮として贈る場合、クール便や冷蔵便を利用することが一般的です。その際は必ず相手の受け取り可能な日時を確認してから発送しましょう。
また、のしが濡れないようにビニールカバーをかけるなど工夫したり、「冷蔵品のためお早めにお召し上がりください」といった注意書きを添えると親切です。
【シーン別】お歳暮の渡し方マナー
御歳暮を贈る相手によって、適切な言葉や渡し方は変わります。ここでは代表的なシーンごとのマナーを紹介します。
ビジネスでのお歳暮の渡し方
上司や取引先に贈るお歳暮は、勤務時間外や繁忙期を避けるのが基本です。取引先を訪問する場合は、必ず事前にアポイントを取り、短時間で感謝の言葉を伝えて渡しましょう。
言葉は「本年も格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。心ばかりの品ですがお納めください」といった形式的なものが適切です。
習い事の先生や師匠への渡し方
習い事の先生や師匠には、年内最後の稽古日や教室終了後に渡すのが一般的です。「今年も丁寧なご指導をいただきありがとうございました」と一言添えると、感謝の心が伝わります。
品物は食品やお茶、お酒などの消え物が喜ばれます。
現金や金券を渡すのはマナー違反?例外となるケースも

お歳暮に現金をそのまま渡すのはマナー違反とされています。しかし、例外的に商品券やギフトカードなどは実用的な贈り物として受け入れられる場合があります。
お歳暮で商品券を渡す際の注意点
商品券を贈る場合は、百貨店や専門店で「お歳暮用」の熨斗を付けてもらうのが望ましいです。また、高額すぎると相手に気を遣わせてしまうため、金額は5,000円〜1万円程度が適切です。送り状に「ご自由にお使いください」と一言書き添えると、より丁寧な印象になります。
お歳暮の渡し方で気をつけたいポイントとNG行動
お歳暮の渡し方は所作や言葉の細やかな気配りで大きく印象が変わります。以下のチェックリストを意識して、感謝の気持ちを伝えましょう。
渡し方で気をつけたいポイント
- お歳暮は地域に合わせた適切な時期に贈る
- 袋から出して両手で差し出すのが基本
- 訪問時は清潔感のある服装と丁寧な所作を心がける
- 郵送の場合は「内のし」と送り状を添える
- クール便は必ず相手の都合を確認してから発送する
- 商品券を贈る場合は熨斗をつけ、適切な金額にする
避けるべきNG行動
- 紙袋に入れたまま渡す
- 深夜や早朝の訪問
- 現金をそのまま渡す
- 相手の予定を考慮せずに発送する
御歳暮はマナーを押さえた渡し方を
お歳暮は「物」そのものではなく「心」を贈るものです。基本のマナーを押さえたうえで、相手の状況を尊重しながら気持ちを込めて渡しましょう。
そして大切なのは、完璧さを求めすぎないことです。多少言葉に詰まっても、品物が高価でなくても、相手を思う気持ちがこもっていれば必ず伝わります。形式やルールに縛られすぎず、「一年間ありがとう」の気持ちを素直に伝えることこそが、お歳暮の最大の意味といえるでしょう。