
お歳暮のお返しは不要?相場・時期・マナーを徹底解説
WANTO編集部お歳暮をもらったとき、「お返しは必要なのか?」「相場はどれくらい?」と迷う方は少なくありません。本記事では、基本的にはお歳暮のお返しは不要とされる理由から、相場・時期・マナー・ケース別の対応方法までをわかりやすく解説します。
お歳暮のお返しは基本的には不要
基本的に、お歳暮のお返しは不要とされています。厚意にさらに品物を返すときりがなく、相手に「気を遣わせてしまったのでは」と思わせる恐れがあるためです。
ただし、上司や取引先、親戚などから思いがけずもらった場合には、お返しを贈っても失礼にはなりません。その際は相手に負担をかけない程度の品を選ぶのがマナーです。お返しをしない場合でも、お礼の連絡は必ず行いましょう。
お歳暮のお返しの相場・金額目安
お歳暮のお返しをする際に、「どのくらいの金額でお返しを用意すればいいの?」と迷う方は少なくありません。ここでは、お歳暮の相場や具体的な価格帯の例を解説します。
相場の基本は「半額〜同額以下」
お歳暮のお返しは、もらった品の半額から同額以下に収めるのが一般的な目安です。たとえば、5,000円相当の品を受け取った場合は、2,500円前後から同程度までにとどめると安心です。高価すぎる品は相手に負担を感じさせる恐れがあり、逆にあまりに安価すぎると場面によっては失礼に思われることもあるため、半額〜同額を目安にすると良いでしょう。
2,000円・3,000円台で選ばれる人気のお返し品
2,000〜3,000円台は「高価すぎず、気持ちが伝わる」価格帯として、よく選ばれています。この水準はあくまで目安ですが、お菓子やお茶、コーヒー、調味料セットなど手頃でありながら心遣いが伝わる品が揃いやすいため、幅広い層に喜ばれる傾向があります。
お歳暮のお返しをするタイミングと期限
お歳暮のお返しを贈る時期や熨斗の表書きには、実はマナーがあります。ここでは、年内から新年以降までの状況に応じた対応方法を解説します。
お返しは12月中〜遅くとも1月中旬まで
お歳暮のお返しは、年内から年明けの松の内までに贈るのが一般的な目安です。松の内は、関東では1月7日ごろ、関西では15日ごろまでとされています。年内に贈る場合は「御歳暮」、新年に贈る場合は「御年賀」と表書きを変えるのが無難です。松の内を過ぎたら「寒中御見舞」とするのが一般的ですが、地域や慣習によって異なります。
間に合わないときは「お年賀」「寒中見舞い」で対応
年内に間に合わなかった場合でも、年明けに調整して贈れば問題ありません。松の内に届くときは「御年賀」、過ぎた場合は立春までに「寒中見舞い」または目上の方には「寒中御伺」とするのが丁寧です。寒中見舞いはもともと厳寒期のご挨拶のため、お歳暮のお返しが遅れた場合でも失礼にはあたりません。
お歳暮のお返しにおすすめの商品ジャンル
お歳暮のお返しには、相手に喜ばれやすく負担になりにくい品を選ぶのがポイントです。「消えもの」と呼ばれる消耗品のほうが、相手に気を遣わせません。
お返しには、クッキーや羊羹など日持ちする菓子、煎茶やドリップコーヒーのセット、調味料やオリーブオイルなどが定番です。近年では、カタログギフトも人気が高まっています。
一方で、現金や商品券、高額すぎる品、生ものなどは避けた方が無難とされています。贈る相手や地域の慣習に応じ、感謝が伝わる品を選びましょう。
お歳暮のお返しに注意すべきマナー
お歳暮のお返しでは、品物選びだけでなく熨斗紙や表書きのマナーにも気を配りましょう。熨斗紙は紅白の「蝶結び」を使います。蝶結びは「何度あってもよいこと」に用いられる結び方で、お歳暮やお返しに適しています。結婚祝いなど一度きりのお祝いで使う「結び切り」と区別しましょう。
表書きは時期に応じて「御歳暮」「御年賀」「寒中御見舞」「御礼」などを使い分けます。下段には自分の名前を記し、会社から贈る場合は社名や代表者名を入れるのが一般的です。
また、添え状やお礼状を添えることで、相手に丁寧な印象を与えます。特にビジネスシーンでは、品物に加えて礼状を送るとより好印象です。事前に社内規定や取引先の慣習も確認しておきましょう。
お返しをしない場合はお礼状を送る
お歳暮のお返しは必ずしも品物を贈る必要はありませんが、忘れてはならないのがお礼の気持ちを伝えることです。ここでは、お礼状の書き方や文例、メールや電話でお礼を伝える際のポイントを解説します。
お礼状の基本構成と例文(親戚・上司・取引先向け)
お歳暮のお礼状は、通常の手紙と同じく「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う言葉」「贈り物への感謝」「結びの挨拶」という流れで書くのが基本です。たとえば、親戚には「家族で美味しくいただきました」といった一文を添えると喜ばれます。
上司や取引先には「賜り」「拝受」など改まった表現を用い、今後のご指導やお付き合いへのお願いを盛り込みます。頭語と結語の対応を整えることも、忘れないようにしましょう。
メールや電話で伝えるときの言い方
お歳暮を受け取ったら、電話やメールで届いたことと感謝を伝えましょう。とくに、ビジネスでは迅速な連絡が望ましいです。
まずは「このたびは結構なお品を賜り誠にありがとうございます。まずは取り急ぎお電話(メール)にて御礼申し上げます」と簡潔に伝えます。その後、改めてお礼状を送ればより丁寧な対応となるでしょう。親しい間柄であれば、メールや電話だけでも問題ありません。
特別なケース別のお返し対応
喪中・忌中など弔事に関わる場合や贈ってくれた方との関係性によっては、通常とは異なる配慮が必要になることがあります。ここでは、ケース別の対処法について解説します。
喪中・忌中の場合のお歳暮お返し
喪中の場合でも、お歳暮やそのお返しは「日頃の感謝を伝える贈り物」として差し支えないとされています。ただし、忌中(四十九日ごろまで)は控えるのがよいでしょう。
お返しをする際は紅白の水引を避け、黒白や黄白の「結び切り」を用い、表書きは「志」とするのが一般的です。年明けに贈る場合は松の内を外し、「寒中見舞い」や目上の方へは「寒中御伺」として届けると丁寧です。
喪中のお歳暮について詳しくはこちらの記事をごらんください。
【喪中の御歳暮マナー】何を送る?御礼状は?失礼にならない贈り方とマナーを解説
上司・社長・部下・親戚など関係性別の注意点
お歳暮のお返し対応は、相手との関係性によって考え方が変わります。上司や社長など目上からの品は原則お返し不要とされ、感謝を丁寧に伝えるのが基本です。部下や親戚からの贈り物には、過度なお返しは控えつつ気持ちを伝える程度でも十分とされます。取引先からの場合は社内規定や先方の慣習を確認し、状況に応じて対応しましょう。
お返しにおすすめの商品を紹介
ここでは、具体的にお返しに喜ばれる商品を紹介します。どんな品を選べばよいかイメージが湧かない方は、ぜひ参考にしてみてください。
ハリーズレシピ
日清オイリオ
シンプルチョイス
お歳暮のお返しは感謝を伝えることが大切
原則としてお歳暮へのお返しは必須ではありませんが、何より大切なのは感謝の気持ちを伝えることです。お返しをする場合は「半返し」を目安に、相手に負担をかけない品を時期に合わせて贈りましょう。お返しをしない場合でも、お礼状や連絡で感謝を伝えるとよいでしょう。
基本のマナーを押さえておけば、状況に応じて迷わず対応できます。自分らしい感謝の形で、お歳暮のお礼を伝えてみてください。