粗品の意味と使い分けの判断基準|言い換え表現と熨斗・マナー

粗品の意味と使い方|のしの表書き・目上の人への使い分けと言い換え

WANTO編集部

粗品(そしな・そひん)は「粗末な品物」という意味で、人に贈る品物や景品をへりくだっていう言葉です。贈り物ののし紙の表書きとして使うほか、店や会社が来店者などに配る景品・記念品を指す言葉としても使われます。(参考:コトバンク:粗品(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典))

のし紙の表書きにするときは、のしの付いた紅白5本の蝶結びに「粗品」と書きます。高島屋は、粗品は目上・目下どちらの相手にも使えるとし、ささやかな品物に使う言葉なので、高価で立派な品物には使わないとしています。(参考:高島屋:粗品・手土産、高島屋:ご贈答マナーのよくある質問)

粗品の使い方(早見)

  • 意味:自分の贈り物をへりくだっていう言葉。景品を指すことも
  • のし紙:のしあり、紅白5本の蝶結び。表書き「粗品」
  • 相手:目上・目下どちらにも使える(高島屋)
  • 注意:高価な品物には使わない
  • 言い換え:「御礼」「御挨拶」「御伺い」「謹呈」など、目的と相手で選ぶ

粗品の意味と2つの使い方

デジタル大辞泉は、粗品を「粗末な品物。人に贈る品物や景品をへりくだっていう語」と説明しています。読みは「そしな」で、「そひん」とも読みます。(参考:コトバンク:粗品(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典))

贈り物の表書きとしての粗品

個人の贈り物では、「大したものではありませんが」という気持ちを込めて、表書きに「粗品」と書きます。引っ越しの挨拶の品や、ちょっとしたお礼、手土産などに使われます。高島屋は、ちょっとした気持ちで贈るときの表書きとして「粗品」や「御礼」を挙げています。(参考:高島屋:粗品・手土産、高島屋:ご贈答マナーのよくある質問)

景品・記念品としての粗品

店や会社が、来店や購入のお礼として配る品物も「粗品」と呼ばれます。辞典にも「粗品を進呈する」という例があります。この場合は、相手との上下関係ではなく、配る品物の呼び名として使われます。(参考:コトバンク:粗品(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典))

粗品ののし紙の書き方

粗品には、のしの付いた紅白5本の蝶結びののし紙を使います。蝶結びは、繰り返してよいお祝いや一般の贈り物に使う結び方です。(参考:高島屋:粗品・手土産、高島屋:水引)

表書き「粗品」ののし紙の見本。右上にのし、中央に紅白の蝶結びの水引、下段に贈り主の名前を書く位置
  1. 水引の上の中央に「粗品」と書く
  2. 水引の下に、表書きより少し小さく贈り主の名前を書く(目下の相手には姓だけでもよい)
  3. 会社名や肩書きを入れるときは、名前の右側に小さく書く

(参考:高島屋:表書きの書き方)

表書きは毛筆で書くのが正式で、万年筆やボールペンは避けます。(参考:高島屋:表書きの書き方)

目上の人に粗品と書いてもいい?

高島屋は、「粗品」は目上・目下どちらの方にも使えるとしています。贈答の表書きの解説でも、粗品は「目上の方へのささやかな品物を贈る」ときの表書きとして紹介されています。(参考:高島屋:ご贈答マナーのよくある質問、高島屋:粗品・手土産)

気をつけたいのは、品物の値段です。粗品はへりくだった言葉なので、高価で立派な品物には使いません。改まったお礼の品なら「御礼」、目上の人を訪ねるときの手土産なら「御伺い」、謹んで差し上げる品なら「謹呈」のように、目的に合った表書きを選びます。(参考:高島屋:粗品・手土産)

ポイント

「粗品は目上の人に失礼」と説明する解説もありますが、高島屋の案内では目上の人にも使える表書きとされています。迷ったときは、相手より品物の値段と目的で決めると選びやすくなります。

粗品の言い換えと使い分け

目的や相手に合わせて選べる表書きを、高島屋の贈答マナーの案内をもとにまとめます。

表書き 使う場面・相手
粗品 ささやかな品物を贈るとき。目上・目下どちらにも使える。高価な品物には使わない
御礼 お礼の気持ちを伝えるとき
御挨拶 引っ越しなどの挨拶の品
御伺い 目上の方を訪問するときの手土産
松の葉・みどり 「ほんの手土産」の意味。目下の方への贈り物
心ばかり 「ちょっとしたものですがどうぞ」という気持ちで贈るとき
謹呈 目上の方や、社会的な立場の違う方に謹んで差し上げるとき
寸志 目下の方へ金品を贈るとき(年齢ではなく、仕事などでの上下関係)

(参考:高島屋:粗品・手土産、高島屋:ご贈答マナーのよくある質問)

「志」「寸志」との違い

「志」もちょっとした気持ちという意味を持ちますが、弔事のお返しに使うのが一般的です。「寸志」は目上の人から目下の人に贈るときの表書きで、目上の人には使いません。日常のちょっとした贈り物なら、「粗品」か「御礼」にします。(参考:高島屋:ご贈答マナーのよくある質問)

自分が喪中のときの季節の贈り物

高島屋は、忌明け後なら自分が喪中でも、例年のお中元・お歳暮を贈ってさしつかえないとしています。気になる場合は、表書きを「お中元」「お歳暮」とせず「粗品」にして届けるとよいとしています。(参考:高島屋:ご贈答マナーのよくある質問)

引っ越しの挨拶やお礼の品

引っ越しの挨拶の品には「御挨拶」か「粗品」、お礼の品には「御礼」がよく使われます。場面ごとの書き方は、次の記事で詳しく紹介しています。(参考:高島屋:粗品・手土産)

会社や店が景品として粗品を配るとき

会社や店が、購入者や来店者にもれなく配る景品は、景品表示法の「総付景品(そうづけけいひん)」にあたり、配れる景品の最高額が決まっています。(参考:消費者庁:景品規制の概要)

取引の価額 景品の最高額
1,000円未満 200円
1,000円以上 取引の価額の10分の2

(参考:消費者庁:景品規制の概要)

購入を条件にせず来店者全員に配る場合、取引の価額は原則100円とされるため、景品の最高額は200円です。ただし、その店で通常行われる取引の最低価額が100円を超えるときは、その価額を取引の価額にできます。(参考:消費者庁:景品に関するQ&A(総付景品))

注意

この上限は2007年から今の基準です。2026年8月には、物価の上昇を受けて消費者庁が上限の引き上げを検討しており、早ければ2027年中に改定する方針と報じられました。配る前に、消費者庁の現在の案内を確かめてください(2026年10月16日確認)。(参考:熊本日日新聞(共同通信):景品上限金額、引き上げ検討(2026年8月29日)、消費者庁:景品規制の概要)

のしの基本(内のし・外のし、水引、表書き)と場面別の書き方は「のし(熨斗)の書き方・マナーまとめ」で一覧できます。

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